ストーンペーパー=LIMEXではない?混同されやすい2素材の違いとは?
「ストーンペーパー」というキーワードで検索していると、LIMEX(ライメックス)という素材にたどり着く方も多いのではないでしょうか。
実はこの2つ、似ているようで別物です。
この記事では、印刷会社の視点から
- 素材の違い
- 印刷適性の違い
- どんな用途に向いているか
を解説してみようと思います。
そもそも「ストーンペーパー」とは?
ストーンペーパーは、石(炭酸カルシウム)を主原料とした紙状素材です。
主な特徴は
- 木材パルプを使わない
- 耐水性が高い
- 破れにくい
- 独特の質感
一方で
- インクが定着しにくい
- 印刷方式が限られる
といった課題もあります。
そのため、一般的な印刷物には使いづらいケースも少なくありません。
LIMEX(ライメックス)とは?
LIMEXは、株式会社TBMが開発した日本発の新素材です。
主な特徴は
- 主原料は石灰石(炭酸カルシウム)
- プラスチックや紙の代替素材
- 水や木をほとんど使わずに製造
- 日本国内で安定供給・規格化されている
LIMEXには、
- LIMEX Sheet(紙代替)
- LIMEX Pellet(樹脂代替)
など複数の用途別素材が存在します。
ストーンペーパーとLIMEXの違いを比較
| 項目 | ストーンペーパー | LIMEX |
|---|---|---|
| 主原料 | 炭酸カルシウム | 炭酸カルシウム |
| 開発元 | 海外メーカーが中心 | 日本(株式会社TBM) |
| 素材設計 | 紙に近い | 紙・樹脂代替として設計 |
| 印刷適性 | 制限が多い | 比較的高い |
| 国内流通 | 不安定 | 安定・規格化 |
| 印刷会社の対応 | 限定的 | 対応実績多数 |
印刷の視点で見るとどう違うか
デザイン制作&印刷会社の立場から見ると、以下の差が大きくでます。
ただし、印刷機械の方式に依存することが多いのは、ストーンペーパーもLIMEXも同様。
ストーンペーパー
- インクの乾きが遅い
- 印刷方式が限定される
- 後加工(折り・製本)が厳しい場合あり
LIMEX
- オンデマンド印刷に対応しやすい
- 色再現性が比較的安定
- 加工・仕上げのノウハウが確立されている
用途別のおすすめ素材
- 屋外掲示・耐水用途
→LIMEX Sheet - 会社案内・パンフレット
→LIMEX(印刷適性重視) - とにかく耐水・破れにくさ優先
→ストーンペーパー(用途限定)
まとめ
目的に合った素材選びが大切
- ストーンペーパーとLIMEXは似て非なる素材
- 印刷用途ならLIMEXの方が選択しやすい
- 用途・数量・仕上がりを考えて選ぶことが重要
素材選びに迷ったら、印刷の視点で相談できる会社に聞くのが近道です。
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